その姿をとなりで見ていたい

日々の生活の中で、一人でできることが増えていく息子。
正直、親が手伝う方が楽なこともあるし、「やってー!」と言われれば普通に手を貸す。
でも、本人の気持ちがのっているときは、できるだけ見守るようにしている。

この間、買い物に出かけたとき「おしっこ」というのでトイレに行った。
そこはキッズ用のトイレがあって、小便器でおしっこをする姿をそのときはじめてみた。

保育園で一人でやっているんだ!と、どこか誇らしげな息子。

いつもなら、汚れないように親がサポートするところなのだけれど、
「パパは手をかなさいで!」といった気迫をまとっていたので一歩引いて見守っていた。

ズボンをずらし、小便器についた取っ手をしっかりと握って、
膝を曲げ、便器全身を密着させるように立つ姿に驚いた。

服が汚れちゃうやん!という思いもあったのだけれど、その姿があまりに面白くて笑ってしまった。

いつも保育園で、おしっこがこぼれないようにそうやって練習しているんだな。
子どもは、親が知らないところでも成長していくものだな。

親の知らない息子の姿がそこにあって本当に嬉しかった。


ある朝のこと。

「パパおきてよー」

一足先に起きてきた息子が、ぼくを起こしにやってきた。

スマホの時計を見ると、アラームをセットしている10分前。

ダメ元で「あと10分寝かせて」とお願いしてみと、
意外にすんなり許してくれて、去っていく息子。

「パパおきてよー」

もう10分が経ったのか‥。
またスマホを見ると、アラームをセットしている5分前だった。

「あと5分寝かせてー」とお願いしてみる。

さっきとは打って変わってプンスカ怒り出す息子。
早く起きてほしいから怒ったのかと思ったら。

「なんでや!あと10分でしょ!!」と言うから笑ってしまった。

君の目的はなんなんだ。

この間、息子とぼくの靴がボロボロになっていたから新しい靴を買った。
二人とも「N」のマークがついたニューバランスの靴をチョイス。


こんなちょっとしたお揃いで、ぼくは出かけるのが楽しくなる。

「この靴についている文字はなんでしょう?」とぼくがたずねてみると、元気よく素晴らしい発音で返ってきた。

「ズィー!!」

息子にとってこの靴に付いているマークは「N」ではなく「Z」だそう。
いやーほんと、間違いではないな。

その日から我が家ではニューバランスの靴を「ズィーの靴」と呼んでいる。

「びわ湖が見える公園に行こう!」ということになり。

普段は公園に持っていったことなんかない〝お絵かきセット〟を持って行きたいというので、びわ湖の絵でも描くのかなと思っていたら。

思いっきりびわ湖にお尻を向けて、何かを描いていたから笑ってしまった。

おにぎり。

唐揚げ。

ウインナー。


なにを描いているのかというと、拾った石だ。

一つひとつ食べ物に見立てながら描くから、息子らしさにまた笑った。

ちなみにこれはナスビなのだそう。

息子が笑いをとりにくるときは、だいたいふざけすぎている。
もう勘弁してくれ‥と思うやんちゃぷりを発揮してくる。

ふざけるのももちろん楽しいし面白いのだけれど、
ちょっとしんどいことも多かったりする。笑

こうした、まったく笑いをとろうなんてしない、真剣なときの面白さときたら。
本当に、純粋で、子どもの愛嬌だなと思う。

色々なものを新鮮な気持ちで感じ取って成長していく息子。

これから体験することをどんな風に感じていくのだろう。

ぼくは、その姿をとなりで見ていたい。

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