それもまたいい思い出

3才になり、パジャマを着るときに、自分でボタンをとめられるようになった息子。
最初はゆっくりだったのが、最近はずいぶん早くとめられるようになった。

そして、最近はボタンをどっちが多くとめられるか競争しよう!と対戦を求められることが増えた。
もちろん、息子が着るパジャマのボタンだ。

息子の着替えをうまく手伝わされているような‥
どこか、そんな気もしながらいつも真剣勝負にこたえている。

ボタンの数が3つか5つなら勝敗はつくのだけれど、
4つだからだいたい2対2の同点に終わる。

だけど、また最近は3対1や、ときには4対0でぼくが負けることが増えた。

ぼくが手加減をしているからというわけではなく、
息子が体をくねらせながら着替えるという技を身につけたのだ。

変に勘ぐっていたけれど、手伝ってほしい気などこれっぽっちもなかったみたいだ。

そして、この日は普段ほとんど着ない服を着た。
七五三のお宮参りに行くためにスーツを着たのだ。

5つ上のいとこのお兄ちゃんからゆずり受けたスーツ。

いつの間にかお腹まわりがちょっとギリギリ。着れてよかった、、ほっ。

大きなボタンを上手にとめられることは知っていたけれど、
ワイシャツを着るとき、小さなボタンもとめられるようになっていてびっくりした。

その姿を見て、思わずポケットからスマホを取り出す。
感動したときに、すぐに写真を撮れるいい時代だ。

ぼくの子どもの頃のアルバムを見ていると「ハイチーズ!」で撮ったような写真が多い。
だいたい写っている人はこちらを見ていたり、ポーズをとっていたり。
さりげない日常を切り取ったような写真はほとんどないように思う。
当時はフィルムで撮っていたから、一枚一枚の重みがあったということだ。

いまでは、ふとしたさりげない様子を、瞬時に、ためらいなく撮れる。
セルフタイマーの撮影で連写だってする。

気軽にたくさん残せるのだから、なんでもない日常の一場面の写真もたくさん残しておきたい。

日常の中で記憶にも残らないような些細なことも、写真を見返しているとそのときの感情を思い出して懐かしくなる。


スマホの話しをしていたけれど、ぼくはカメラでも撮ることが多い。
趣味というほど凝ってもなく、最近ではめっきり息子を撮ることが目的だ。

これまで使っていたカメラは、8年くらい前に買ったもので、大きくて重い。
息子と出かけるときに持ち歩くのが、ちょっと不便だなと思っていた。


そこで、息子が3才になる頃、買いかえることになった。

小さなカメラにして、持ち歩きやすくなって、また写真を撮るのが楽しくなった。
白くてかわいらしいところも気に入ってる。

七五三のお宮参りなのだから、たくさん写真を撮りたかった。
撮るはずだったけれど、この日は完全なる「抱っこモード」だったから、ほとんど撮ることができなかった。

でも、みんなで並んで「ハイチーズ」の写真は撮れたし、いつも恒例にしている顔出しパネルでの家族写真も撮れた。
記念としてはそれで十分だ。

また、お昼ご飯を食べたらお腹がふくらんで、ジャケットのボタンがとまらなくなってしまった。
わざと着崩しておしゃれな感じになっているけれど、シンプルに閉まらなかっただけだ。

息子には申し訳ないけれど、立派な成長のあかしとして残しておく。
こんなかわいい事情、忘れたくない。

写真を普段たくさん撮っている中、この日に限ってあまり撮れなかったこと。

それはそれでいい思い出だ。

「小さい頃、君は抱っこが好きだったね」って、いつか振り返って懐かしくなるはずだから。

3才の七五三。
この日の思い出を心に留めておきたい。


このとき「だっこー!」と言いながら、ぼくのスーツのボタンをとめはじめたことがおかしくって笑っちゃいました。

お宮参りが終わって帰りにスタバに行ったのですが、
その姿があまりに馴染んでいたので、これから打ち合わせがはじまるのかと思いました。

小さなビジネスマン。笑


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