2021-08

エッセイ

新鮮な懐かしさ

前に一度「なんだか人懐っこいな!」と思う蝶々に出会ったことがある。息子を抱っこしながら、近所を歩いているときだった。 「黄色い蝶々だ!」蝶々を見つけてぼくがそう言うと、めずらしく息子が自ら抱っこから降りて近づいていった。手を伸ばして触ろうと...
エッセイ

素敵なクイズ

息子がクイズを出してくれることがある。ただけっこうな高確率で、問題を出す前か出したあとに、小声で答えを言ってくれる。 答えを自分の中だけで確認しているつもりが、ボソッとつぶやいてしまうのだと思う。それがおもしろくて可愛くて、クイズを出してく...
エッセイ

アスパラガスは、かけっこが得意

「今日のご飯はスパゲッティにしようか」 保育園の帰り道、息子に話しかけるとこう返ってきた。 「スパゲッティいやや!そうめんがいいの。つめたくておいしいで」「つめたくておいしいで」の、なんとも魅力的なプレゼンに笑いがこみあげる。 「じゃあ冷た...
エッセイ

冬瓜

「いちじく にんじん さんしょに しいたけ ごぼう」 ここまでしか歌えなかったかぞえうたを、最近10まで歌えるようになった。息子ではなく、ぼくがだ。うちには音のなる絵本がある。いくつか曲が収録されていてるのだけれど、それのおかげだ。ぼくの人...
エッセイ

おたんじょうびおめでとう

毎朝、起きるとすぐに台所の棚に向かう息子。早く朝ごはんが食べたいようで、お皿を並べたり、バナナやパンを食卓へと運んだり、いつも手伝ってくれる。我が家は、寝室と台所の間にリビングがある。きっと明日は台所に行くまでに、リビングで立ち止まり「わぁ...